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伊賀プロレス通信24時「日常茶飯事(ちゃはんじ)」

略して「イガプロ!」、三重県伊賀市に住むプロレスファンのプロレスブログ!

武藤、蝶野が見守る中での頂上対決、“極めの夏”となったG1を制したのは棚橋弘至!

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武藤、蝶野が見守る中での頂上対決、“極めの夏”となったG1を制したのは棚橋弘至!

8月16日 新日本プロレス「G1 CLIMAX25」10180人超満員札止め

 

<アピール、コメントなどは新日本プロレス公式HPより>
◇第1試合◇
▼20分1本
○田口隆祐 マスカラ・ドラダ デビット・フィンレー(6分39秒 片エビ固め)獣神サンダー・ライガー ×小松洋平 田中翔
※スライディングヒップアタック

 

◇第2試合◇
▼30分1本
○天山広吉 小島聡 キャプテン・ニュージャパン(6分38秒 アナコンダバイス)永田裕志 中西学 ×ジェイ・ホワイト


◇第3試合◇
▼30分1本
○マイケル・エルガン(9分24秒 エビ固め)×YOSHI-HASHI
※エルガンボム


◇第4試合◇
▼30分1本
矢野通 ○石井智宏 桜庭和志(8分53秒 片エビ固め)バットラック・ファレ 高橋裕二郎 ×タマ・トンガ
※垂直落下式ブレーンバスター


◇第5試合◇
▼30分1本
後藤洋央紀 柴田勝頼 ○飯伏幸太(10分41秒 片エビ固め)真壁刀義 内藤哲也 ×本間朋晃
※フェニックススプラッシュ


【柴田、後藤、飯伏の話】
柴田「なんも無いっすよ。とりあえず、今日のクソガキ。めんどくせぇから、やってやるって。いつでも良いよ、俺は。一回、終わったと思ったけど。一回『G1』の公式戦でやってるんでね、終わったと思ったけど。いつでも良いよ。やってやる。始まる前に終わらせてやる。以上!」


飯伏「まず『G1』を完走できたことが、自分の中でも一番プラスになってると思うし。凄い良い経験になったと思うし。今日も、直接じゃないですけど(真壁)に勝ったんで。是非、NEVERのベルトに挑戦したいと思います。挑戦させてください。お願します」


――真壁さんとNEVERはどちらに気持ちが大きいですか?
飯伏「どっちも同じ位ですね。でも真壁さんとのシングルマッチができるから。ベストな状態でお互いできれば嬉しいんで。前回は、公式戦で勝ったんですけど。あくまで、公式戦なんで。その時の体調によるんで。今回はよりベストな状態で、闘えるかなと思うんですけど。その状態で挑戦したいです」


後藤「インターコンチネンタルチャンピオンとして、決勝に上がれなかった。悔しいよ。なにより悔しいのが、中邑にタップアウトで負けたことだ。こうなりゃ、中邑、優勝しろよ。その優勝したアイツと闘って、叩きのめしてやるから」


【真壁、内藤の話】
真壁「オイ、飯伏の野郎やってくれるじゃねぇかコノヤロー。オイ、NEVER賭けるかコノヤロー、クソ野郎が。オイ、上等だコノヤロー。アイツが『やりてぇ』って言ってんだろ。やってやるよコノヤロー。オイ、そんじょそこらの覚悟してくんじゃねぇぞコノヤロー」


内藤「柴田! 柴田! って言った方がいい? オイオイ、トランキーロだぜ。カブローン(クソ野郎)、落ち着けよ、柴田」


◇休憩前◇
11月15日に両国国技館で引退する“ミスタープロレス”天龍源一郎が、スーツ姿でひさびさに新日本マットに現れた
天龍「「オイ、新日本! 俺の引退試合の相手を決めるんじゃないのか? ハッキリせいや! 」


(外道登場)
外道「天龍さん、レインメーカー待ちですか? レインメーカーが出るまでもねえ! 答えはノーだ!」


天龍「オイ、昭和のプロレスを味わう最後のチャンスだぞ?」


外道「アンタの功績は認めるが、これはアンタのためなんだよ!」


(オカダ登場)
オカダ「天龍さん、引退されるそうですね。お疲れさまでした! 天龍さんにひとつだけ言わせてください! 僕と同じ時代じゃなくてよかったですね!」


天龍「オイ、アンちゃん! 履いた唾は飲み込むなよ、コノヤロー!」


オカダ「天龍さん、11月15日、どうなっても知らないですよ? それでもいいならやりましょう!」


天龍「よく言ったオマエ! 俺はその日まで楽しみに一生懸命に身体、鍛えてやるよ」


(天龍はオカダと正面からにらみ合いを展開。オカダと外道が退場し、場内が大「天龍」コールに包まれる中、天龍は受身を一発取り、リングをあとにした。)

 

◇第6試合◇
▼IWGPジュニアタッグ選手権試合/60分1本
[挑戦者組]○カイル・オライリー ボビー・フィッシュ(17分35秒 片エビ固め)[第42代王者]マット・ジャクソン Xニック・ジャクソン
※チェイシング・ザ・ドラゴン
☆マット&ニック組が2度目の防衛に失敗。オライリー&フィッシュ組が第43代王者となる


【reDRagonの話】
オライリー「日本に来てしばらく経つが、IWGPジュニアタッグのベルトを、今日獲ることができた。今度、俺たちに挑戦してくるのは誰でもいい。ジュニアヘビーの選手でも、ヘビー級の選手でも、誰でもいい。そしてヤングバックスがリマッチを要求するなら、それでも受けてやる。誰の挑戦でも受ける」


フィッシュ「ついにベルトを獲った。IWGPジュニアタッグのベルトだ。俺たちに挑戦してくる者、いつでも、誰でも、どんな試合でも受けてやる。新日本に来ることができて良かったと思っている。これからジュニアタッグの王者として、10回でも防衛して、ずっと王者であり続けたいと思う」
 

◇第7試合◇
▼IWGPジュニアヘビー級選手権試合/60分1本
[第71代王者]○KUSHIDA (17分28秒 ホバーボードロック)[挑戦者]Xリコシェ
☆KUSHIDAが初防衛に成功


【KUSHIDAの話】
KUSHIDA「ハァ(床に腰を落とす)。ダメだ。チャンピオンだから立ってコメントします」


――先日のオライリー戦とは打って変わって、空中戦を受けてたった形になりましたが?
KUSHIDA「そうっすね。そう言われてみればそうっすね。でもね、ジュニア界トップを走るオライリー、ケニー・オメガ、そしてリコシェ。この3人、3人ともタイプが違う。極める技術、打撃、そしてハイフライヤー。どの分野とってもトップですよ。ただ、その中で一番強いのは、新日本プロレスのKUSHIDA、俺だ。こんな短期間に、3トップ破った人間はいないでしょ。すげぇ自信になりました」


――増々このベルトへの愛着が深まったんではないですか?
KUSHIDA「そうっすね。やっぱリコシェの一番の脅威は、“わかりやすさ”。誰が見てもすげぇ面白い。だけど“底の深さ”これが俺が身に着けたモノとは違うなと。表裏一体っすよ。わかりやすい、素晴らしいよ。けど、軽くもない、重い、表裏一体。だけど、プロレスはね、わかりやすいモノじゃ成り立ってないから」


――今回、この両国国技館でタイトルマッチ防衛したことに関してはいかがですか?
KUSHIDA「ずっと『SUPER Jr.』の決勝をね、ここにもってきたいと。で『G1 CLIMAX』は3日間も満員にしちゃったわけで。全国まわって、やっぱりジュニアとヘビー、今日現在とてつもなく大きな差があると、ボクは自覚してますよ。ただ俺がここまでね、新日本プロレスの中で、そして外で、海外で歩んできた道が証明してるでしょ。一歩一歩、一歩一歩、みんなが思ってる価値観を必ずや逆転させます。最後にリコシェ、Thank you very much.Welcome to the NEW JAPN PRO-WRESTLING.ライバルが増えて嬉しいですね」

 
【リコシェの話】「今の結果を見て、誰も僕を攻める事はできないだろう。KUSHIDAの方が今日に関しては少し上だったという事だ。KUSHIDAは良い選手だな。また新日本のリングに上がるぞ。俺は必ず帰ってくる。そして、その時はKUSHIDAにリマッチを求める。次回僕が試合をする時は、今日の結果とは違う結果になっている事だろう。また鍛えてくるよ。今日負けた事は素直に認めるよ。この通り、腕をやられてしまったからね。イテテ……また俺は帰ってくるよ」


◇第8試合◇
▼スペシャル6人タッグマッチ/30分1本
○AJスタイルズ カール・アンダーソン ドク・ギャローズ(11分16秒 エビ固め)×オカダ・カズチカ マット・ターバン マイケル・ベネットwithマリア・ケネリス


【BULLET CLUBの話】
AJ「またBULLET CLUBが勝ったぞ! 見ただろ! BULLET CLUBこそが最強なんだよ!」


ギャローズ「これこそがリアルだ」


アンダーソン「3連戦の両国スモウホールは売り切れだ!! 今日は札止めだぞ!? なんでか分かるか? BULLET CLUBのおかげだよ。タナハシがエースと言われる時代は終わりだ。AJこそが世界最強なんだよ!! オカダよりも誰よりも最強だ!! AJスタイルズがIWGPにふさわしい男なんだよ!! 必ず取り返すに決まっている!! キングダム!! オマエら、ここにタッグベルトがあるぞ。かかって来いよ。マリアを引き換えにな」


ギャローズ「マリアはもういいだろ」


AJ「まぁまてまて、あれは……しょうがない!!」


ギャローズ「しょうがないだと!? あんなクソ女俺の拳でぶっ潰してやるよ」


アンダーソン「まぁ勝てたんだし良いじゃないか!」


AJ「ハハハハ!!」


【キングダムの話】
ベネット「オカダは大丈夫か?」


ターバン「俺たちは負けることが嫌だ。負けることを嫌っている。もうこんな結果はこりごりだ。今日は今日だが、俺たちには2つの目標がある。一つはBULLET CLUBを叩きのめすことだ。もう一つは、IWGPタッグのベルトを獲ることだ」


ベネット「今日はクソみたいな結果だ」


◇第9試合◇
▼「G1 CLIMAX 25」優勝決定戦/無制限1本
[Aブロック1位]○棚橋弘至(32分15秒 片エビ固め)[Bブロック1位]X中邑真輔
※ハイフライフロー
☆棚橋が「G1 CLIMAX 25」優勝

 

(試合後、中邑が棚橋に握手を要求。棚橋がそれに応えると、中邑は棚橋の手を挙げて称えた。中邑が退場したのち、蝶野が優勝旗、武藤が賞金1,000万円の目録を棚橋へ贈呈。そして最後に、中山氏から優勝トロフィーが手渡され、4人が揃って記念撮影に納まった。)
棚橋「ありがとうございましたーーー!!(※大歓声) 夏を! 極めました(※大拍手)。みんなのおかげです。ありがとうございます(※大拍手&『棚橋』コール)。・・・そして、もっと『ありがとう』を言わして下さい。プロレスを知ってくれてありがとう! プロレスを好きになってくれてありがとう! そして会場に来てくれてありがとう! そして応援してくれてありがとうございましたーーー!!(※大歓声) 今日で『G1』は終わりますけど、プロレスはずっと続いていくので、これからも応援よろしくお願いします。ありがとうございました!(※大拍手)(続いて棚橋はエアギターを開始。まずは、小松からエアでギターを受け取り、1回目の演奏を行なった。そして、アンコールに応えた2回目の演奏では、最後にギターをクラッシュ。ファンからエアで受け取ったギターを使用し、3回目の演奏を敢行した。)最後までありがとうございました!じゃあ最後の最後に!! 会場の皆さん!! そして!! 『G1』を見てくれた皆さーーん!! 愛してまーーす!!」


【棚橋の話】
(キャプテン、ドラダ、フィンレー、ジェイが棚橋を拍手で迎える。)
棚橋「元気よくお願いします!」


キャプテン「棚橋君、『G1』優勝おめでとう。乾杯!!」


ドラダ、フィンレー、ジェイ「乾杯!」


棚橋「『G1』優勝しました! 乾杯! (棚橋は4選手それぞれと、ガッチリ握手をし、お礼を伝えた)」


――棚橋選手、改めてまして、おめでとうございます。
 棚橋「ありがとうございました」


――今、優勝して勝利の美酒も味わいましたが、改めて今のお気持ちを聞かせていください。
 棚橋「とうとう8年ぶりに、夏を極めました。シリーズが長くて、日程がキツかった分、充実感が凄いです。溢れてきてます」


――今、ご自身の言葉の中にも、「8年ぶり」という言葉もありましたが、2007年に優勝した時とは、今日はまったく違う景色が広がっていたと思いますが?
棚橋「本音を言うとね、お客さんにはね、帰ってほしくないっていうか、いつまでもあの空間にいたいっていう、そういう気持ちでした」


――試合後、リング上にいる時間もいつもより長かったと思いますが?
棚橋「セレモニーもあったんでね、そのあと起こったことはね、ちょっとね、“心は折れなかった”ということで、宜しくお願いします」


――若干、横に置いてある旗がいつもより背が低い気がしますが?
棚橋「はい。徹夜で直します。これもきっとね、今回の出来事、ほんとに“100年に1回”でしょうね(笑)。すいませんでした」


――今回は、これだけのお客さんの前での、中邑真輔との優勝決定戦でしたが?
棚橋「(数分間の沈黙を破り)東京ドームでね、初対決してから、いろんなところでライバルって見られて、そういう中で闘ってきたけども、それだけだったんでね。ライバルって、それ以上なにを望むんだってことなんすけど、『ライバルでしょ』って片付けられてしまうのは、嫌なんすよね。まだ今日を境に、ライバル以上の関係性を、俺は望みます」


――放送席では、蝶野さん
、武藤さんと、お二人が見守る中、見事優勝することができましたが?
棚橋「光栄です。第1回から25年続いてきた歴史があるんでね。歴史に敬意を示しつつ、次なる一歩をっていうね、その姿勢は今までもこれからも変わらないです」


――『G1』王者として、これから闘っていく事になると思いますが、今後の展望はいかがですか?
棚橋「この『G1』という1ヶ月の期間で、新日本プロレスの中心に戻りました。誰が何と言おうと、俺が新日本プロレスの中心です。そして俺が中心になった方が、絶対に新日本プロレスは面白い。次に期待してください」


――新日本の中心となると、IWGPヘビーのベルトも気になる点ではありますが?
棚橋「『G1』終わってもね、プロレスはまだまだ続いていくんで。今後も『G1』の勢いをこのまま繋げていって、そしたら自ずとベルトも寄ってきますよ」


――「ちょっくら優勝して来ます」という宣言を見事に果たしましたが?
棚橋「リング上で言えば良かったですね。『ちょっくら優勝してみました』」


――今年の夏は『Number』、そして『月刊カドカワ』の表紙をかざるなど、プロレス以外でも表に出るような夏でしたが?
棚橋「今の時点でシチュエーション、会場、ファンの皆さん、結果、全てが最高です。でも、さらに満足せずに上を目指します」


――また新日本の中心として、顔としていかがですか?
棚橋「もっと行けるんです。プロレスは。もっと行けるんです。それだけを信じています」


【中邑の話「ハァハァ……燃え尽きたでしょ。リングの上に……全部……全部、あげました」


 優勝決定戦を迎えたG1 CLIMAX25、今年はTV解説として第1、2、4、12、15回の覇者で初代・夏男の蝶野正洋、第5回の覇者である武藤敬司を迎え、90年代の新日本の主役の二人が見守る中、現在進行形の新日本の頂上対決である棚橋vs中邑が行われた、二人の対決は昨年のG1の大阪大会以来で8勝7敗1分で棚橋がリード、大阪大会では棚橋がボマイェを狙う中邑をジャパニーズレッグロールクラッチで丸め込み勝利を収めている。


 序盤は腕の取り合いからグラウンドの攻防を展開するも、棚橋が中邑の膝裏にバックタックルを放ってから試合が大きく動き、昨年4月の両国大会同様ボマイェ封じの脚攻めを展開、だが中邑もセカンドロープからのサマーソルトドロップを狙う棚橋をハイキックを浴びせ場外へ落とすとエプロンに固定してのかち上げニーを決め、リングに戻ってからフェースロックで絞り上げ試合を五分に戻す。
 棚橋は中邑のバイブレーションをキャッチしてロープ越しのドラゴンスクリューを決めると場外へ逃れた中邑にコーナー最上段からのプランチャで追撃し、中邑を先にリングに戻すも中邑はリングに戻ろうとする棚橋をジャンピングカラテキック、串刺しクロスボディーを狙う棚橋をかわしてトップロープに釘付けにしての膝蹴り、バッククラッカーからリバースパワースラム、そしてボマイェと勝負に出るが、棚橋は低空ドロップキックで迎撃、膝に関節蹴り、中邑のトルネードキックをキャッチしてからのグラウンド式ドラゴンスクリューで再度脚攻めを展開する。
 棚橋はテキサスクローバーホールドからトゥエルブ・シックス、そしてハイフライフローを投下するが中邑がかわして自爆、その直後に後頭部へのボマイェを浴びせ、ジャンピングボマイェからボマイェを狙うが、棚橋はかわして前回のフィニッシュだったジャパニーズレッグロールクラッチで丸め込むも、中邑もカウント2でクリアする。
 中邑は棚橋の顔面にスライディングボマイェを炸裂させるとランドスライドは棚橋が暴れたため崩れ、棚橋はツイスト&シャウト、スリングブレイド、ハイフライアタック、ハイフライフローが決まり勝負あったかに見えたが、これも中邑がカウント2でクリアする。
 棚橋はダルマ式ジャーマンを狙うが、阻止した中邑は猪木の魔性が乗り移ったようなナックルを放つとランドスライド、膝蹴りは棚橋がキャッチしてドラゴンスクリューを決めるも、スリングブレイドは中邑が巻き込み式腕十字で切り返し、三角絞めへと移行して棚橋を追い詰め、更に脱出した隙を突いてボマイェを炸裂させる。
 試合は30分を越え、中邑は雪崩式ランドスライドを狙うが、棚橋が踏ん張ってコーナー上での攻防となると、コーナーの中邑に雪崩式ハイフライフローで押しつぶし、ドラゴンスープレックスからハイフライフローを連発して3カウント、棚橋が8年ぶりにG1を制した。


 2007年に棚橋が優勝したときは新日本はユークス体制になっていたものの暗黒時代からはまだ抜け出せず、棚橋も“新日本の棚橋プッシュ”と皮肉られ、まだまだファンには認められなかったが、そこから棚橋がアントニオ猪木に代わる新しい象徴として新しい新日本プロレスを築いていった。今年のG1での棚橋コール、そして90年代の新日本の主役だった武藤、蝶野からの激励は全てにおいて棚橋が認められた証なのではと思う。


 棚橋はこれでIWGPヘビー級王座への挑戦権を手に入れたが、行使はおそらく2016年1月4日東京ドームになると思う。そして現王者のオカダはセミでキングダムと組んでAJ率いるBULLET CLUBと対戦、オカダはジャックナイフからのリバースネックブリーカー、またリバースネックブリーカーからのツームストーンパイルドライバーとAJ相手に新しいパターンを披露するが、AJは逆さ押さえ込みからのスタイルズクラッシュというこちらも新しいパターンを披露してオカダから直接3カウントを奪い、前王者の権利としてオカダとの再戦をアピールした。


 また休憩前には天龍が現れ、11月15日の自身の引退試合でオカダと対戦したいとアピールしたことで新日本側から返答がなかったことで代理人の外道に直談判、オカダ本人が受諾したことで天龍の引退試合の相手を務めることになった。
 きっかけはオカダがプロレス大賞を受賞した際に「猪木選手、鶴田選手、天龍選手、その3人は僕と同じ時代じゃなくてよかったなと。同じ時代だったら、そんな記録はできていないと思いますので、僕よりも大分、前の時代にプロレスラーとしてそういう記録を取れたことを、僕に感謝してほしいなと」と発言したことで天龍が「猪木さんもジャンボも現役じゃないけど、俺は現役だからね。その言葉を見過ごすわけにはいかないんだよ。俺は新日本のレスラーじゃないんだから、そんなことは通用しないよ。キャラなのか、自惚れなのか、本心なのかは知らないけど「自分が吐いた言葉には責任を持てよ」ということだよ。俺にしてみたら、コケにされたらリングでケリをつけるしかないでしょ? 同じようなことをスポーツ新聞に言ったら「天龍がオカダに挑戦!」というニュアンスの記事になっていたけど、別に挑戦するんじゃないんだよ。IWGPのベルトも新日本の関係なく、俺にとっては降りかかってきた火の粉を払うだけの話。俺は今、オカダと同じ時代を生きているプロレスラーなんだから、それだったら実際に俺と闘って試してみろよと言いたいよ。」と怒りを露わにしたことが事の始まりだった。
 しかし天龍自身がオカダに興味を持ったのも事実であり、また王者でありながらも棚橋、中邑という存在を越えられないオカダにしても天龍を体感することで、打開するきっかけになるかと思う。


 大会前にはNOAHに参戦経験のあるデリリアスが登場、デリリアスもしばらく名を聞かなかったが、ROHではブッカーを務めているという。デリリアスは新日本とROHの関係の強化と来年には日本ツアーの開催を発表した、これまでROHはNOAHとの関係が強かったが、NOAHの現状を考えると新日本に乗り換えたということか、IWGPジュニアタッグ選手権はレッドドラゴンがヤングバックスを破りIWGPジュニアタッグ王座を奪還、KUSHIDAは昨年度のスーパージュニア覇者であるリコシェとIWGPジュニアヘビー級王座をかけて対戦、KUSHIDAの腕攻めに対しリコシェが空中戦で苦しめるが、リコシェのペナドリラーをしっかりマークしたKUSHIDAがホバーボードロックでギブアップを奪い王座を防衛した。
 また第5試合の6人タッグ戦では試合は飯伏が本間をフェニックススプラッシュで降すも、15日の両国大会から遺恨が勃発した柴田と内藤が場外で乱闘を繰り広げれば、NEVER王座へ挑戦を表明した飯伏に真壁が襲い掛かるも、狂気の宿った飯伏がハイキックで真壁をKOするなど、新たなるドラマも始まろうとしている。


 G1は終わったが新日本プロレスは2016年1月4日の東京ドームに向けて走り出した、新日本プロレスという大河ドラマはまだまだ続く。

 
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