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伊賀プロレス通信24時「日常茶飯事(ちゃはんじ)」

略して「イガプロ!」、三重県伊賀市に住むプロレスファンのプロレスブログ!

小橋建太の思い出④ 三沢光晴との激戦

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小橋建太の思い出④ 三沢光晴との激戦

 いよいよ小橋建太の引退試合まであと1ヶ月となった、昨夜ニコ生のプロレスチャンネルにて小橋本人が生出演し小橋のベストバウトを視聴者に質問したが、プロレス大賞のベストバウト賞を3度にわたって受賞した三沢光晴戦を欠かすことが出来ない、自分は三沢vs小橋は2度生観戦しているが、武道館ではなく愛知県体育館大会と大阪府立体育会館だったが、自分の中では1997年1月22日の大阪大会での三沢vs小橋戦が一番のベストバウトで武道館での試合に優るとも劣らない内容だったと自負している。


 1996年の3月31日の愛知県体育館大会でチャンピオンカーニバルの公式戦として二人は対戦し30分1本勝負ながらも激しい試合を展開したが、三沢がジャイアント馬場さんをもフォールした“奥の手”ダイビングネックブリーカードロップで3カウントを奪い勝利、小橋も攻めたが紙一重の差で三沢には勝てなかった。だが小橋はこの7月に田上明を破って三冠ヘビー級王座を初奪取し、スタン・ハンセンをこの時からフィニッシュに使い出した剛腕ラリアットで降して初防衛に成功、川田利明と60分フルタイムの引き分けとなって2度目の防衛に成功する。1997年11月の最強タッグ決定リーグが開催されていた大阪大会での会場で次期挑戦者は三沢と発表、ファンは次期挑戦者はスティーブ・ウイリアムスと予想していただけに“三沢は早すぎるのでは”という声が囁かれた。

 

 そして試合当日、2年前の大阪での川田vs小橋の三冠戦のときは阪神淡路大震災の影響でTV収録が中止になったが今回はTV収録された。試合は三沢が序盤にエプロンダッシュでのエルボースイシーダを狙ったが、かわされてしまい三沢の右肘が鉄柵に直撃、ここから小橋は三沢のエルボー封じで徹底的に右腕殺しを展開するが、勝負を焦ったのか剛腕ラリアットを狙ったところで三沢のエルボーが小橋の剛腕に炸裂、三沢は再度のラリアットをブロックしてからジャーマンやタイガードライバーなどで試合の流れを大きく変えていった。小橋も久しく見せていなかったオレンジクラッシュも繰り出し、エプロンに三沢を連行して断崖式のパワーボムを狙うが三沢は断崖式のウラカンラナで切り返す、小橋だけでなく三沢をも大ダメージを負う捨て身の技だったが、この試合の一番のハイライトだった。
 リングに戻ったところで三沢は大きく勝負に出てローリングエルボーを繰り出すが、もう一発を狙ったところで小橋の剛腕ラリアットが炸裂、試合の流れが全く読めない、館内は二人の攻防に大興奮となり、自分もこれが三冠戦での三沢vs小橋なのかと二人の攻防に酔いしれてしまった。三沢は剛腕ラリアットを狙う小橋に胴タックルで防ぎ後頭部へのローリングエルボー、投げ放しでのタイガースープレックスと猛ラッシュをかけるが三沢も大ダメージでフラフラ、切り札のタイガードライバー91を炸裂するがカバーが遅れたためカウント2.9で小橋はクリア、起き上がった小橋も剛腕ラリアットの連発で抵抗するが大ダメージのためか威力がなく、喰らった三沢の方が先に起き上がり投げ放しでのタイガースープレックス85からのランニングエルボーを決め3カウント、42分6秒の大死闘は三沢が制し三冠王座を奪還した。


 試合後には二人は大の字でアナウンサーによる勝利者インタビューが行われる予定だったが、とても行える状態ではなく二人は退場、バックステージでやっと二人は握手となったものの小橋は病院に搬送され、三沢は23時台のスポーツニュース番組に生出演するために読売テレビへと移動していったが、出演した三沢のしんどそうな顔をしながら司会の中畑清の質問に答える姿が印象的だった、しかし大阪大会がシリーズ最終戦ではなく翌日も愛知県で大会が組まれ、三沢と小橋が6人タッグで対戦したが、観戦した友人によると互いのパートナーが気遣ってか二人の出番は少なめだったという。


 小橋はこの年のチャンピオンカーニバルで三沢から初フォールを奪ったが、三冠をかけた試合では三沢が勝利を収めていた、ベルトをかけた試合で小橋が三沢に勝ったのはNOAHになってからの2003年3月1日武道館で行われたGHCヘビー級選手権、この試合でベルトをかけた小橋vs三沢の試合は最後となったが今思えば集大成のような試合だったのではと思う。


 小橋vs三沢は何だったのかというと、川田との試合が感情のぶつかり合いなら、三沢との試合はプロレスの限界を超えることに挑戦していた試合だったということ、小橋vs三沢は二人にしか出来ないプロレスである。

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