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伊賀プロレス通信24時「日常茶飯事(ちゃはんじ)」

略して「イガプロ!」、三重県伊賀市に住むプロレスファンのプロレスブログ!

藤原に挑んだ垣原が高山にエール…丸藤がUWFルールに挑戦!

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藤原に挑んだ垣原が高山にエール…丸藤がUWFルールに挑戦!

8月14日 垣原賢人復帰戦~カッキーライド 後楽園ホール 1054人


<アピール、コメントなどは週プロモバイルより>
◇第1試合◇
▼UWF道場スパーリングマッチ/時間無制限
藤原喜明(10分25秒 10-0)垣原賢人


◇第2試合◇
▼UWFルール/30分1本
○船木誠勝(2分44秒 三角絞め)×田中稔


◇第3試合◇
▼UWFルール/30分1本
○中野巽耀(4分38秒 しゃちほこ固め)×中村大介


◇休憩後◇
(休憩明け、カッキー応援隊代表・山崎さんが入場して挨拶。山崎さんは垣原の復帰戦に関して「僕も18、19の頃、あんな感じでやられて、ひとつ一つの関節技が痛いんですよ。あの痛みに耐えられるのならどんな治療も耐えられるし、だいたいのことは耐えられるスパーリングだった」と語り、スペシャルゲストを呼び込むとキャプチュードが鳴り、前田日明さんが大「マエダ」コールでリングイン。)


前田さん「2年前はいまにも死にそうだというのでオタオタすんじゃねえと言ったんですけど、きょう見たらピンピンしてたんで、元気そうで何より。人間はあきらめたらだめですね。常に奮起することによって新しいものが見えてくる」


◇第4試合◇
▼UWFルール/30分1本
○鈴木秀樹(6分59秒 風車固め)×野村卓矢


◇第5試合◇
▼UWFルール/30分1本
○鈴木みのる(7分43秒 脇固め)×ロッキー川村


【鈴木の話】「ルールを決めたのはてめえらだろ? それはてめえらの都合でしかねえんだよ。俺には俺の都合があるんだ。だから、俺は俺の都合のいいようにしかやらねえ。てめえらのやりたいようなんかさせねえ。俺は俺のやりたいようにやるだけだ」


◇第6試合◇
▼UWFルール/30分1本
○丸藤正道(8分44秒 KO)×冨宅祐輔
※虎王


(試合終了後)
垣原「これがUWFです。最高の試合でした。冨宅さん、最後残念だったけど、すごいよ。僕の同期です。(出場選手たちや関係者たちをリングへ)僕には、こんな最高の仲間がいます。だから病気になんか負けるわけない。心配なのは、高山選手です。みんなで、高山選手のことを応援していきましょう! 高山はあれですよ、彼は帝王です! 僕がここまで回復してリングに戻ることができたんです。高山、帝王、オマエは絶対大丈夫。高山、絶対大丈夫だよ! 高山! 高山! 絶対大丈夫だからな! 負けるなよ! 高山は絶対大丈夫、大丈夫! みんなが応援してるし、絶対応援しよう。絶対大丈夫、高山は絶対このリングに戻ってきます。みなさんよろしくお願いします。これからも走っていきます。きょうはありがとうございました!(UWFのテーマが鳴って大「カキハラ」コールでエンディング。)


【垣原のコメント】
――藤原選手と戦った感想は?


▼垣原「メチャクチャ強かったですね、ホントに。手も足も出ないっていうのはこういうことを言うんですね。何もできない自分がホント悔しかったですね。諦めない心というか、そういった気持ちで立ち向かっていったんですけど、それがお客さんにどこまで伝わったかわかりませんけど」


――諦めない心を自分としては見せられたと思う?


▼垣原「どうでしょうかね? それはお客さんが決めることなので、何とも言えないですけど」


――会場からは声援が起こっていたが?


▼垣原「リングで聞く声援は最高ですね。やっぱりこれは大好物です(笑) やみつきになりますね。だから、これで終わらせちゃいかんなって。もともと復帰戦のつもりでいましたので、今後継続してチャンスがあるなら、またリングに上がって行きたいなと思ってますけど」


――大会の主催した側として、全体を見ると?


▼垣原「もっともっとお客様に感謝の気持ちとか、いろんな部分で伝えたかったなというところがあって、反省するところはまだまだあるので、何とも言えません。そういうのを次に活かしていきたいなと思います」


――もう少しで1本取れそうな場面もあったが、結局取れなかった。それについては?


▼垣原「まだまだ練習不足というか。今年1月からトレーニングを始めたばかりというか、それはそんな甘くないですよね。また胸を借りたいですね。1本取るまでは。1本取りたいですね」


――あれだけ攻め込まれながらも藤原選手に立ち向かっていった。垣原選手の姿勢が観客にしっかりと伝わったのではないかと思うが?


▼垣原「どうでしょうかね? それはお客さんが決まることなんで」


――試合が終わって体調やダメージは?


▼垣原「体中が痛いですね。あれだけヒジとか足首とか、体中の関節技を極められたわけですから、痛いです。もうミシミシ言いましたから。でも、まだ興奮しているんで、あと2〜3時間はアドレナリンが出ているんであれですけど、たぶん明日なんかは歩けないでしょうね」


――今後はどんな活動をしていこうと考えている?


▼垣原「3日後にまた検査があるので。で、検査の結果を踏まえて、その様子を見ながら徐々に。主治医を含めて、チームでこれからどうしていくのかを決めていきたいと思います。気持ちの中では『もう一丁』っていう感じですよね。もう一丁どころか、何丁でもやりたいなっていうか。そういうところはあります」


――病院から試合のOKは出ている?


▼垣原「正直、許可は出てないですね。見切り発車で。止めろと言われないようにはぐらかしてという感じで。こうやっていろんなマスコミに出ちゃって、それを主治医が見て、『やるの?』なんて言われて。『そうみたいですね』ってなんか誤魔化して(笑) 頭の中で自分は病気だって考えないようにはしてます。ただ、なかなか悪性リンパ腫というのがしつこいっていうのは主治医からずっと言われてますんで。舐めた感じではいたくないので、その辺はしっかりと足下を見つめながらやっていかなきゃいけないと。ただ、こういうチャレンジはしていかないとどうしても怖いので、ドンドンこういうチャレンジをして、立ち向かっていきたいなという気持ちですね」


――リングに上がるまでのコンディション作りは大変だった? 無理しなければいけないが、無理し過ぎてもダメという状況だと思うが。


▼垣原「凄くそのさじ加減が難しかったですね。ホントに誰にも相談できないので。自分の体調を見ながら、試行錯誤しながらという感じですね。それがうまくいったかどうかわからないですけど」


――自分自身としてはリングに上がる時点でどのぐらい仕上がってた?


▼垣原「どうでしょうかね? やっぱりまだ0点に近いのかなという感じですね。こんな状態で、こんなコンディションで上がったら、プロとしては恥ずかしいというか、情けないという感じはします。いろんな部分で反省して、また明日から頑張りたいなという気持ちです」


――娘さんからの手紙については?


▼垣原「あんなこと思ってたんだなって。普段はあんな会話はしませんので、改めてああいうことを言ってもらえて、彼女なりにいろんなことがあったんだなっていう」


――手紙の中で、仕事に行く時に「頑張れ」ではなく「輝け」という一言を言われるということだったが、どのような思いで口にしている?


垣原「やっぱりスターたる者は輝かないといけないので」


――前田さんからは「もう治っているようなものだ」という言葉があったが?


垣原「前田さんが言うなら間違いないなということで。前田さんはいろんなアドバイスを何年もの間、ずっとしてくださったので。それを1つずつ試していきながら、自分に合うものを探っていきましたので、参考になりましたし。ああいう前田さんの言葉を聞くと、ちょっと安心できますよね、病気に対して。いろんなことが見えている人だと思うので。でも、調子に乗らないように。これからも治療を続けていくし、調子に乗らないようにしていきたいなと思います。まだまだ長いので。本当に始まったばっかりなので。今日からスタートだと思ってますから」


――改めて高山選手への思いは?


垣原「本当に今は大変な状況だと。僕の闘病中、一番高山選手が僕のために髪を振り乱して動いて。情報を集めたり、本当に自分のために動いてくれたんでね。今度は恩返しする番というか、今度は高山選手の力になってあげたいなという部分で。凄く時間がかかると思うんですけど、応援していきたいなって。自分ができることは小さいんですけど、こういうことを発信していきたいし、仲間がいるんで、高山選手をサポートしていきたいなと思います。彼がリングに戻ってくるまで、続けなきゃいけないことだと思ってます」


――ファンが参加できるような形を考えている?


垣原「まだ具体的にどういったことっていうのは…。僕が勝手に進めることはできませんですけど。今日は自分の気持ちを発信させてもらっただけなんですけど、今後それによって、皆さんいろいろ立ち上がって。いろんな支援の仕方があると思うんですけど、みんなで知恵を絞って、彼が元気に戻ってくるようにバックアップして行けたらなと思うんで。本当に皆さんのお知恵を借りたいし、力を借りたいと思ってます」


――藤原選手と対峙した時に感慨深いものはあった?


垣原「Uの忘れ物であるスパーリングができたというのは感激しましたし、ホントに組長が強いなって実感しましたね。骨太だし、ヒジを使ったり、体重の乗せ方だったり、関節の極め方、騙すような動きだったり。超一流の技術を体感できて、今は最高の気分です」


――威圧感やオーラはあった?


垣原「ファイターとしてだけではなくて、癌を克服したというところもあると思うんですよね。人間としての大きさを感じました。正直、もうちょっと何とかなるんじゃないかなと舐めた部分もあったかもしれないですけど、いやいや、とてもとても…。本当に巨大に見えました。年齢だって、正直、70近くになっているので、年齢的な部分を考えると、若い自分が有利な部分もあるんじゃないかと思ってましたけど、組み合ってみたら凄いですね。あの威圧感が。技術も素晴らしかったです」


――癌を乗り越えて現役を続けているだけに、刺激を受ける部分もあった?


垣原「今日は大きな刺激を受けました。組長の胸を借りてよかったなとシミジミと思います」


【丸藤の話】「(こういう大会のメインを任せられて)俺っていうか、冨宅さんありきの部分で。俺は垣原さんのためと、垣原さんを応援しようとしている周りの人たちの声と、俺のこういう試合を見てみたいという。高山さんもこういうのをやってみなよ、とよく言ってたんで。きょうは来ることができなかったけど、必ずまた来てもらえると思うし、その時はまたレガースを履くかもしれないし。まだ練習が全然足りないけど(苦笑)。急きょだったんで。でもやりながらプロレスのキーロックや足4の字というのはふとしたところでかけれるもんなんだなって。


(UWFにない技術を?)だって、俺のなかにはUWFないもん(苦笑)。こんな言い方しちゃ悪いけど、でも、受け入れてくれた垣原さんもそうだし、冨宅さんもそうだしUWFファンのみなさんがああやって受け入れてくれたのは、それだけでもありがたかったし。今年で19年、来年で20年。俺も37、38になってなかなか新しいことに挑戦するきっかけがつかめないなかで、こういう試合をさせてもらえたのは感謝しかないです。


(得るものもあった?)全部、得るものしかなかったですよ。失うもの…負けたらそれは失うけども、とにかく感謝と喜びに尽きる大会で。あとはこれを、小さな力かもしれないけども、垣原さんや同じ病気を持つ人、そして高山さんに少しでも何か力になれば、俺的にはいいと思います」

 


 悪性リンパ腫で闘病している垣原の復帰戦が行われ、藤原とUWF道場スパーリングマッチ形式としてノーレフェリー、ギブアップしても試合が続行される試合形式で行われた。
 握手から始まり、垣原がグラウンドを仕掛けるも、藤原がアームロックで1本、グラウンドでも1本を奪い、その後も藤原が足を決め、垣原のスリーパー狙いも藤原が足を決め、垣原のアキレス腱固め狙いも、逆に決めるなどして藤原が5-0と容赦なくリードを奪う。
 藤原はヘッドロック、垣原の三角絞め狙いを圧力で潰してから腕を決め、垣原の腕十字狙いも藤原が足首を決め、藤原が腹固めで捕らえて9-0となり、試合終了と思われたが、垣原がもう1本と迫り、試合は続行、垣原は膝十字で捕らえるが藤原がネックロックで捕らえて垣原がタップ、10-0となって改めてスパーリングは終了した。
 試合後には藤原から激励を受けた垣原は頸髄損傷および変形性頚椎症で療養している高山善廣にエールを贈った。
 高山は週刊誌によって「首から下が動かない」状態で、自力での食事・排泄も困難と公表され、現在も入院生活が続いているという。垣原さんは悪性リンパ腫と戦い、高山は頸髄損傷と戦う。昨日新日本に現れた柴田勝頼もそうだが、絶対リングに戻るって気持ちがあれば、可能性だってまだまだ大きくなっていくものでもある、自身が持っている希望だけは捨てないで欲しいし伝えて欲しい。これは自分が入院した際に垣原さんからSNSで励ましの言葉を頂いたお礼みたいなものかもしれないが、垣原さんがリングに立って試合が出来るのだから、高山だってまだ可能性はあるはず、その可能性を信じて頑張って欲しい。
 

 メインはかつてUインターまたキングダム志望だったNOAHの丸藤がUWFルールでの試合に挑戦し、今回は冨宅飛駈ではなく本名の冨宅祐輔と対戦し、丸藤はレガース着用で試合に臨んだ。序盤はローキックで牽制し合いグラウンドとなるが、冨宅が膝十字からアキレス腱固めで捕らえると丸藤はエスケープでロストポイント1、丸藤は掌底からアームロックを狙うも、足を奪いに来た際に冨宅がアキレス腱固めで捕らえ、丸藤はエスケープでロストポイント2、また丸藤のクルックヘッドシザースも冨宅がアンクルホールドで切り返し、丸藤がエスケープでロストポイント3となるなど苦戦を強いられる。 
 丸藤は腕十字からキーロック、スタンディングでタックルから足四の字で冨宅がエスケープでロストポイント1になると、冨宅が膝蹴りで丸藤がダウンし残り1点となってしまう。そこで冨宅が打撃で攻勢に出ると、丸藤は虎王を炸裂させて冨宅はダウン、そのままKOとなり丸藤が逆転勝利となった。


 セミの鈴木vs川村のパンクラス同士による対戦は鈴木がレガースを着用していないのにも関わらずキックを使うなど反則で減点とされる中で、川村がパンチの連打で鈴木がダウンし鈴木は残り1点となるも、鈴木が藤原譲りの脇固めで捕らえ川村がタップ、鈴木が勝利となった。

 休憩明けには山崎一夫の呼びかけで前田日明が登場、垣原だけでなく高山にエールを贈った。

(写真=週刊ファイトさんが提供していただきました)

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