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伊賀プロレス通信24時「日常茶飯事(ちゃはんじ)」

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金沢GKが明かす「藤田vs諏訪魔」の消滅・・・IGFではなくRIZINで行おうとしていた!

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金沢GKが明かす「藤田vs諏訪魔」の消滅・・・IGFではなくRIZINで行おうとしていた!

<THE BIG FIGHT GK金沢コラム連載第74回!! 「検証・藤田vs諏訪魔」より>


(一部抜粋)

 そのなかで、メインイベントの天龍源一郎vsオカダ・カズチカ戦以外で最大の注目を集めていたのは、セミファイナルに組まれた藤田和之vs諏訪魔の因縁の初対決だった。しかも、タッグパートナーを務めるのが、大日本プロレス、ストロングBJの2枚看板である関本大介と岡林裕二。近年まれに見る予測不能の好カードである。
 

 ところが、このタッグマッチは内容的に問題を残した。主役であるはずの藤田と諏訪魔が試合後にブーイングを浴び、さらに『ダイニッポン・コール』が沸き起こるという珍事。まあ珍事というより、民衆の声というか、結果論として現代プロレスファンならそうするのが当たり前なのかもしれないし、実際に関本と岡林は相変わらず素晴らしかった。そこで、よくよく考えてみると、最初から予想できた事態なのかもしれない。
 

 関本と岡林は、4カ月前の大日本7・20両国大会で、今年のベストバウト候補に挙げられるような規格外の肉弾戦を展開しており、プロレスファンから完全に認知されている。
 

 その2人と比較すると、退団者が続出する政情不安定な全日本プロレスの暴走専務こと諏訪魔と、既存のプロレス団体にあってジャンルの鬼っ子のような存在であるIGFを主戦場とする藤田には、いまいちファンからの信頼度が足りない。
 

 この2人が過去どんなに輝かしい実績を誇っていようとも、天龍引退興行という特別にして特殊な舞台では、2人の遺恨とか、今後の展望などは、おろらく「どうでもいいこと」となってしまうのだろう。その場で観たもの、起こったことがすべてである。それがファンの素直な気持ちということになるのだ。
 

 では、このタッグマッチがなぜそういう結果を招いたのか、もう少し突っ込んで検証してみたい。まず、いまとなっては遅いのだが、私自身、藤田に「岡林vs関本戦(7・20両国)を観ておいたほうがいいよ」と薦めたことをいまは後悔している。動画でその試合を観た藤田は、「素晴らしいですね。あれは、長州さんが大喜びしそうなプロレスです。夜中にプロレス中継を観ていて、たまに眠くなってしまうこともある自分が釘付けになって最後まで観戦しましたからねえ」と驚嘆するほどに感心していた。
 

 ここで藤田に、関本と岡林に対する印象が植え付けられてしまった。大胆不敵でありながら、実際には人のいい藤田。年齢的にも、プロレスキャリアでも自分が上まわっていながら、戦前からこの2人へのリスペクトが生まれたのだ。
 

 藤田に先入観を持たせてしまったことが失敗だった。藤田は大日本の2人に合わせようとしてしまったのだ。本来、藤田のプロレスはほとんどアドリブである。本能と感情の赴くままに相手に対していく。それなのに、ふだんは無縁なスピーディーでスイングしたプロレスに自分から踏み込んでいった。
 

 その結果、攻め込まれたり、受け身をとりまくったり……藤田らしくないスタイルで闘ってしまった。もともと持ち技は少ないし、少ない持ち技で自分を表現するのが藤田である。それなのに、流れに合わせようとしたから、受け身もとるし、手詰まりになったのかコブラツイストを二度も仕掛けるなど、同じシーンまで作ってしまった。


 諏訪魔に対しても同じで、諏訪魔のバックドロップをおもいきり食らった。藤田はタフだし、スタミナもあるし、ちょっとやそっとでは動じない、仁王立ちで相手の攻撃を受け止めるから、ものが違うと感じさせる。
 

 その藤田がポンポンと相手の技を受けてしまう。つまり、押されているように見える。もっと言うなら、弱く見えてしまう。最近、身体を絞り込んでいるから、諏訪魔や岡林と比較すると細く見えてしまう。藤田和之が藤田和之ではないのだ。もともとプロレスセンス抜群の男だから、受け身も巧いし、頑丈だから受けには自信がある。
 

 それが、すべて裏目に出てしまった格好である。だから、試合のなかで唯一、藤田らしさが見えたのは、試合開始から数十秒間の諏訪魔との睨み合い。まったく動くことなく諏訪魔を睨みつける藤田の目は尋常ではなかった。あの大晦日の小川直也戦のあと、リングに上がったアントニオ猪木を「テメェ―」呼ばわりして突っかかっていったときよりも怖い目をしていた。
 

 そのときは、ゾッとした。藤田が本気で諏訪魔に仕掛けるつもりではないか、と思ったほどだった。しかし、実際に組み合ってみると、感情剥き出しのプロレスだった。プロレスの範疇を超えることは決してなかった。
 

 そして試合後のマイクアピール。リング上の藤田と観客の温度差は明らかだった。これほど顕著な温度差が表面化するのもまた珍しい。アピールの内容に対するブーイングではなく、藤田がマイクを持ったことへのブーイングなのだ。
 

「諏訪魔、わかってるよな。俺は年末が楽しみでしょうがねえんだよ」
 

 もはや観客にとって、年末決戦も藤田vs諏訪魔もどうでもよいこと。大日本の2人を称える気持ちしかない。今度は諏訪魔。
 

「今日は天龍さんの引退試合のリングなんだよ。おまえが考える総合のリングに上がる気はない。俺は天龍さんみたいな熱いプロレスがしたいんですよ!」
 

 天龍の引退興行に私怨を持ちこむな。正論である。正論なのだが、天龍の名前を出すことは逃げにも聞こえる。おまえが考える総合のリング――いままで藤田自身は“総合”とは口にしていない。ここで、諏訪魔は藤田が総合のリング、つまりIGFの大晦日・両国大会ではなく、年末のRIZIN(12月29~31日、さいたまスーパーアリーナ)でのシングル決着を提案・要求していることを示唆したのだ。藤田のぼかした口ぶりから、諏訪魔はそう予測したのだろうか。
 

 RIZINの榊原信行実行委員長が、あれほどプロレスラーたちのRIZIN参戦を熱望しているわけだから、藤田にオファーがいっていると考えるのは当然かもしれない。
 

 バックステージでも藤田が爆発した。
 

「当たりはでかかったよ。当たりはでかかったけど、丘に上げたらとんだしろもんだ! 煮ても焼いても食えねえ、カマボコだよ。目が泳いでいるじゃねえか! 人の目もまともに見れないヤツが俺に勝負挑むなんてとんでもない。100万年早いよ。レスラーでもなんでもねえよ。(胸をたたいて)ここが弱いヤツはリングに上がるな!」
 

 リング外のコメントはガチガチ。やはり、この口ぶりからいくと、藤田は総合マット、つまりRIZINでの一騎打ちを要求していたようだ。一方の諏訪魔。
 

「話にならない。やっぱりプロレスですよ。いかに純粋にこのリングを熱くできるか、俺はそこを求めてる。それ(年末対決)は向こうの考えであって、俺は俺のプロレスを追求したい」
 

 ここでも、プロレスラー同士による総合マッチ(?)を完全拒否。
 

 これにて、藤田vs諏訪魔のからみはジ・エンドという空気が漂ってきた。大山鳴動して鼠一匹どころか、観客からの大ブーイングを浴びた。
 

 当日の夜中、藤田からメールがあった。
 

「大日本の2人は素晴らしいです。感謝してます。諏訪魔戦は終わりました。いま、もう彼のことは頭にまったくないです。今日は反省ばかり。ケンド―・カシンにもさんざんダメ出しされました。この反省を糧に一生懸命トレーニングします」
 

 藤田らしさが垣間見えたのは、開始早々の睨み合いと、ガチな怒りのコメントだけ。肝心の試合では、我を通すことなくほかの3選手に合わせるようなプロレスを展開してしまった。藤田自身も、自分の大きなミスに気づいたのだろう。

 

 一生懸命トレーニングするとは、年末の総合マット出陣を意味するものと解釈できる。もし、諏訪魔戦がふたたび浮上するとすれば、来年以降だろうし、全日本マットしかないような気もするのだが……。ただし、全日本そのものが揺れ動いているため、来年に大きな不安がある。無論、一方のIGFに関しても最近いい話は聞かない。


 金沢GK克彦氏が11月15日、天龍源一郎引退興行で行われた藤田和之vs諏訪魔のタッグマッチに関して検証コラムを更新した。


 藤田が大日本を意識したという部分は自分も試合中に気になっていた部分でもあった、理由は藤田と岡林がスイングしたこと、藤田も岡林に面食らったのもあったのだろうが、藤田の魅力は写真からでも漂う殺気、序盤で諏訪魔と視殺戦を展開した緊張感がいつのまにか薄らいでしまい、藤田も諏訪魔も岡林と関本の二人に主役を奪われる結果となった。


 藤田のRIZIN参戦に関しては、信じられないというか藤田がIGF大晦日には出ないという意味なのだろうか、IGFの大晦日大会は現時点ではカードが2つ発表されたのみで、RIZINだけでなく後楽園で行われる『年越しプロレス』に対しても完全に出遅れている。


 RIZINは29、31日と開催されるため藤田は青木真也同様二つ出ることは可能だが、ただなぜ諏訪魔をMMAに引き込もうとしたのか、諏訪魔にしても全日本プロレスの日程が最優先、いくら専属フリーとなったとしても副社長の立場上全日本を優先させざる得ない。


 全日本とIGF大晦日大会の行方もどうなるかわからない、わかるのは藤田vs諏訪魔は完全に消滅したこと、そして藤田もIGFに出るかどうかもわからないことだ・・・

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