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伊賀プロレス通信24時「日常茶飯事(ちゃはんじ)」

略して「イガプロ!」、三重県伊賀市に住むプロレスファンのプロレスブログ!

日本テレビからプロレス中継が消えた日

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日本テレビからプロレス中継が消えた日

 2009年3月30日02時25分の放送で「プロレスリングNOAH中継」の放送が打ち切られ、日本テレビにおけるプロレス中継が50年の歴史に幕を閉じた。

 NOAH中継はNOAHが旗揚げ後の2001年4月に日曜深夜枠で放送を開始。前身である「全日本プロレス中継」は、2000年6月に三沢光晴ら選手達が全日本を大量離脱したことを受けて放送が打ち切ったが、日本テレビのプロレス中継はプロレス情報番組「コロッセオ」という形で継続、他団体の試合を放送しつつNOAHの動向を放送していた。この時はNOAHを中継するための準備期間とも言われたが、上層部は「NOAHは全日本以上に視聴率を稼げるのか?」と「コロッセオ」を通じて見定めていたのだ。

 NOAHがZERO-ONEの橋本真也を参戦させ、新日本プロレスとの交流を開始したことで、全日本以上に視聴率が稼げると見込んだ日テレ上層部はNOAHの地上波放送にGOサインを出し、NOAHも小橋建太路線や新日本との交流を推進。日テレもCS放送G+が開局、G+普及のためにNOAHを後押しし武道館大会や後楽園大会などをCSで生放送するなど大いにNOAHを活用、NOAH初の東京ドーム大会はスカパーでのPPV放送となったが、2度目のドーム大会はディレイという形でG+にて独占放送された。

 しかし2006年6月に小橋が病気欠場となってからNOAHに陰りが見え始め、NOAH側も丸藤正道、KENTAを中心とした次世代への転換を図ったが、内部の反発もあって上手くいかず、12月に丸藤を破った三沢がGHCヘビー級王座となって再び最前線に立つも、旗揚げから体調は常に悪く、フロント業務も行っていたこともあって思うように練習ができない日々が続いたことで、体力面でも衰えが見え始め、防衛は続けてもファンに満足させる試合が出来なかった。2008年3月に森嶋猛が三沢を破ってGHCヘビー級王者となったが、6月30日に日本武道館で行われた力皇猛との防衛戦は9500人と惨敗に終わったことで観客動員だけでなく視聴率も低迷するようになっていた。そのNOAHに追い討ちをかけたのは、2008年9月に大阪・よみうりテレビがNOAH中継を打ち切ったことを契機に地上波の打ち切りが噂され始めたことだった。この頃は民放各局もスポーツ中継の視聴率が低迷し、日テレの看板だった読売ジャイアンツの野球中継も必ず視聴率を稼げるコンテンツではなくなっていた。そこで日テレはスポーツ中継の制作費削減を決定し、有力スポンサーがなかったNOAH中継を真っ先に整理対象にした。

 NOAH中継の打ち切りはスポーツ紙各誌が報道したが、仲田龍渉外部長も「放送継続に向けて交渉中」と打ち切りを否定、現にノア中継のホームページに放送日程の入った4・5月のスケジュールが更新されるなど放送継続を思わせる動きがあった。旗揚げから大所帯だったNOAHにとって日テレから来る放映権料は大きな資金源、それが放送打ち切りとなれば、ただでさえ傾きかけたNOAHが沈んでいくのは必至だった。仲田氏は放送継続へ向けて日テレ側に働きをかけたが、日テレの久保伸太郎社長の定例記者会見で、3月末で地上波での放送を打ち切る事を正式に発表することで、打ち切りは決定事項になり。3月30日最終回に放送された内容は3・15ディファで行われた丸藤プロデュース興行、杉浦貴&高山善廣組、森嶋&佐々木健介組のグローバルタッグリーグ参戦表明、KENTAが謎の黒覆面に襲われるというものだった。

 昭和47年に日テレが日本プロレスの放送を打ち切りにした際にも、「プロレスは正力松太郎(初代社長)さんの遺産」として、ジャイアント馬場を動かして全日本プロレスを旗揚げさせた。しかし年が経つともに「プロレスは正力松太郎(初代社長)さんの遺産」と思う人間が少なくなり、遺産もいつの間にかお荷物となっていった。現在はG+が不定期ながらも放送、旗揚げ戦を放送したSAMURAIもNOAHの中継を継続している。

 そして現在、新日本プロレスがテレビ朝日の協力の下で独自のネット配信サイト「新日本プロレスワールド」をスタートさせたのをきっかけに、DRAGON GATE、DDT、大日本プロレス、スターダム、WAVEも独自によるネット配信を始め、今年から日テレが捨てた団体だった全日本プロレスも独自のネット配信を開始した。これからはTVからネットという時代に変わる中で、NOAHはネット配信という面では大きく立ち遅れている。NOAHはこのまま時代の波から取り残されていくのか…

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