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伊賀プロレス通信24時「日常茶飯事(ちゃはんじ)」

略して「イガプロ!」、三重県伊賀市に住むプロレスファンのプロレスブログ!

真っ白な灰からの頂点…ケニーが60分越えの死闘を制し!念願だったIWGPヘビー級王座を奪取!

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真っ白な灰からの頂点…ケニーが60分越えの死闘を制し!念願だったIWGPヘビー級王座を奪取!

6月9日 新日本プロレス「保険見直し本舗Presents DOMINION 6.9 in OSAKA-JO HALL」大阪城ホール 11832人 超満員札止め

<アピール、コメントなどは新日本プロレス公式HPより>
◇第9試合◇
▼IWGPヘビー級選手権試合/時間無制限3本
[挑戦者]○ケニー・オメガ(2-1)[第65代王者]×オカダ・カズチカ
[1]○オカダ(28分47秒 エビ固め)×ケニー
[2]○ケニー(19分10秒 片エビ固め)×オカダ
※片翼の天使
[3]○ケニー(16分10秒 片エビ固め)×オカダ
※片翼の天使
☆オカダが13度目の防衛に失敗、ケニーが第66代王者となる。

 
(試合終了後、特設花道に第5試合で新IWGPタッグ王者となったマット&ニックが登場し、エプロンへのぼる。

 そんな中、リング上では飯伏がケニーの手を挙げる。そして、海野レフェリーがケニーにIWGPヘビーベルトを渡そうとする。しかし、ケニーがその前にマットと抱き合う。そこへニックと飯伏も加わった。

 その後、ついにケニーがIWGPヘビーベルトを肩にかけ、マット&ニックが左右、飯伏が後ろに立って祝福。そして、飯伏にIWGPヘビーベルトを巻かれたケニーが、マイクアピールを行なった)

ケニー「(※大『ケニー』コールを受けて日本語で)ハハハ…少し、日本語で頑張ろうか?(※場内笑&驚き&大歓声) この10年、色々なことが(を)達成して来た。もちろん、最後は、最後の目標は、このIWGPヘビー級チャンピオンです(※大歓声)。
もし、このベルトを獲ったら、もう日本に(を)離れるかもしれないと思ってました(※場内驚き)。ですけれども、今日の大会中で、さっきの試合中で、プロレスの未来を見てました(※大拍手)。プロレスがホントに進化したのを感じ……だから…だ~からさ~(※場内笑)、新日本のリーダーで、新日本のチャンピオンで、次のステップ、前を進みたいと思ってます(※大歓声&大拍手)。それで、ケニー・オメガは(IWGPヘビー)チャンピオンで、ヤングバックスは(IWGPタッグ)チャンピオンで、飯伏さんとは最強のイケメンのタッグチームパートナーで(※場内笑)、何でもできそう。だから、みんな一緒に頑張ろう(※大歓声&大拍手)。(※ここから英語で)もちろん、俺たちはワールドワイド・プロモーションだから、英語でもしゃべらないとな。これはミラクルと呼んでいいことだ。日々、『お前は最高にはなれない』『お前はダメだ』『トランキーロだ』などと言われてきた。しかし、俺は“俺流のルール”を作り、それに沿って行くことだ。気付けば、大切な友人たちもそばにいてくれる。無敵な気分だ。しかし、今日はもう疲れてしまった。だから、ここで最後に一言……オオサカジョーホールの皆さん、ワールドで観ている世界中の皆さん。GOOD BYE&GOOD NIGHT BANG!」

(その直後、キャノンで放たれた大量の金テープがリング上へ降り注ぐ。すると、突然Codyが特設花道に現れてゆっくりと前進するが、途中で引き返して姿を消した。

 その後、飯伏&マットが肩車してケニーを祝福。そして、ケニー&飯伏が肩を組んで退場した)

【バックステージでのゴールデンELITE】
※飯伏に肩を借りてインタビュースペースへ。イスに腰を落とす際、うめき声を漏らす。
--Congratulation!
ケニー「もうちょっと日本語を話したいんですけど、頭がうまく回らないんで、だからもしよかったら、全部、英語でお願いします……。今日、この地球上、いや全宇宙を見渡しても最高に偉大なレスラーを倒した。プロレスとはアートであり、好む好まざるがあろうと、今日、自分は大変価値のあることを成し遂げたと思う。その対戦相手はオールラウンダーで、総合的にも大変優れたレスラーだ。オカダ、お前がこの団体をここまで大きなものにしてきたし、重要な役割を担ってきた。しかし、ここで一つ問題がある。それがまだ国内規模でしかないということだ。ここには新タッグチャンピオンとなったヤングバックスがいる。それ以外にも最高のレスラーがそろっている。にもかかわらず、国内にとどまっている。ここでは俺が、大好きなドラマよりも、映画よりも、素晴らしい愛すべき存在が揃っている。今日ここに、自分には最高の仲間がいるということを再確認できた。そしてこの仲間たちと一緒だからこそ、これからどんどん大きなことができると信じている。俺にはまだまだやるべきことがある。オカダ、お前は偉大だ。最高のレスラーだ。だけどこれからは俺が新たな物語を、新たな歴史を紡いでいく」

--ベルトを受け取る前にヤングバックス、飯伏選手とハグしました。あの時の気持ちを改めて聞かせてください。
ケニー「ここまで来るのに、ネガティブな気持ち、憎しみのような気持ちを自分の中でエネルギーに変えてやる必要があった。まだ自分トップ10にもならない時もそうだった。『まだ最高には程遠い』『お前に未来はない』と言われていたころ、そういった否定的な言葉をすべて糧として、自分の力に変えてきた。しかし、今ここで気づいたことは、そういった否定的な言葉ばかりに気を取られてきたなというということ。本当に大切なものはいつもすぐそばにあったのに、それに気づかずに過ごしてきた。それによって、自分の大切な友人の裏切りというものも経験した。プロレスは仕事であり、それによって報酬をいただくものである。しかしプロレスというのは表に出ている部分だけでなく、表に出てないもの、そのリアルな部分が自分の糧になっている。自分の周りにいるフレンド、これが自分のエネルギーだ。今もう一度、『どういう気分だったか?』と尋ねられたらこう答えたい。ヤングバックスとゴールデン☆ラヴァーズによる新時代の始まり。そう、俺たち“ゴールデンELITE”のね」

--今後、どのようにしてIWGPヘビー級を輝かせていこうと考えてるのか、その思いを聞かせてください。
ケニー「進化というものが見えている。そして、この競技の中では、すべてのものが可能である。不可能なことは何ひとつないと考えている。“KING OF SPORTS”と言われているが、それ以上のものである。そしてこの中で自分は、史上初のラダーマッチをやり、クリス・ジェリコと対戦した。そして60分に及ぶ激闘の末でのフルタイムドロー、そして今日の試合と、未開の試合をたくさん見せてきた。これからもまだまだ進化し続ける」

--試合時間はトータルで64分50秒でした。歴史を作りました。これに関しては、どう振り返りますか?
ケニー「今の気持ち……というか、これまでもそうだったが、自分の中では60分以上の試合に自分が耐えられるかは、いくら体を鍛えても、どれだけ努力してもダメなんじゃないかと思っていた。でも60分以上、余裕でこなせるというところをしっかりと見せていかないといけない、オカダに見せなきゃいけないと思っていた。この試合では、それをしっかりできたと思っている。自分は余裕でそれができるということを、種を蒔き、周りに信じさせることができた。それはもちろん、相手がオカダだったからということもある。そして今、試合は終わったが、まだ終わってないような不思議な感覚だ。もしかしたら自分は最高じゃないかもしれない。試合はまだ終わってないかもしれない。でも、ここからまた一歩先に踏み出して、本当にしっかりとオカダを倒せる最高のレスラーになるために、これからも進んでいく」

--最後、花道にCody選手が姿を見せましたが、彼に伝えたいメッセージがあれば聞かせてください。
ケニー「Codyか……。もう君を憎むことには疲れてしまったよ。すべては終わりだ。君とのゴタゴタはもうどうでもいいことだ。君のことは尊敬している。みんなでハッピーになれればそれでいい。自分たちは一緒の方がより強くなれる。この場にCodyもいてくれたらよかったと思う。一つの木は枝葉を伸ばして広がっている。その枝葉というのは、今ここにいる3人だけでなく、仲間全員のことだ。Cody、今夜の打ち上げには君も招待するよ。招待状はいらないさ」

--飯伏選手はセコンドとしてケニー選手を見ていてどう感じましたか?
飯伏「すごいというほかなにも……。素晴らしいタッグパートナーだと改めて、ほんとに思いましたね」

--最後、タオルを握り締めてましたけど、投げ入れるという判断、選択肢はなかったですか?
飯伏「ケニーはそれが一番屈辱なことだと思うんで。今日はほんとに倒れるまで絶対に……(タオルを)投げるなと……」

--そのへんの思いは届きましたか?
ケニー「ここにいる3人は家族のように自分のことをよく知っていてくれている。いや、彼らはすでにファミリーだ。ここまで来るのに、セコンドに付いてくれた彼らがどのような決断をしようとも、自分が信頼できる人物を選んだつもりだった。唯一の後悔は、この試合が決まったときに最初からヤングバックスにもそばにいるように頼めばよかった」

マット「もういいよ」

ケニー「でも、そういうことがあって俺たちはさらに強くなれたんじゃないかと思う」

マット「いま、ここに一緒にいるんだから、過ぎたことはもういいよ」

--一本目を取られた時に、飯伏選手と何か話してましたけど、そこではどういう話をされて、どう気持ちを切り替えていったんですか?
ケニー「最初に一本目を取られた時、ストレスが襲ってきた。一本目を取ることが一番重要だと思っていたから。しかし一本目を取られて、自分の中では(この試合は)終わったなと感じた。そのあと二本連続でとらなきゃいけない。それにはどうすればいいか。そう考えてしまった。そこでイブシが『集中力を保つように、まだ試合は終わってないのだから冷静になって集中力をキープして闘うように』とアドバイスしてくれた。ヤングバックスの存在なくして、ここまで来ることはできなかった。この試合でも、そしてこの試合に向けた時間も、イブシのサポートがなければ、この結果には結びつかなかったと思う。つまり、自分は独りじゃない。このベルトを手に入れたという事実は、自分だけじゃなく、チームで得た勲章だと思う。自分自身は素晴らしいレスラーであるとは思っているが、もしかしたら最高じゃないかもしれない。でも、彼らがいたからこそ成し遂げることができた」

--日本に来るようになって10年。これで一つの目標を達成したと思うが、この10年間はあなたにとってどういう時間でしたか?
ケニー「旅というものは、始めるにあたって必ず目標を立てるものだと思う。そしてここまでの長い旅は、この目標を達成するためのものではあったけども、皮肉な言い方をすれば、いま獲得したものよりも、その旅路こそが何よりも大切で、その集大成のシンボルがこれ(ベルト)だったと思う。このベルトを獲得するまでの旅路、そこには自分のことを信頼してくれた大切な仲間たちがいて、そんな人たちに返せる一つのものだったと思う。64分か……この試合でも何か大切なことを得られたと思う。この試合に向けてのすべてのトレーニング、そこには食事制限などを含めていろんなものがあるけど、何よりも1度は失った友情を取り戻せたことこそがうれしいことで、自分にとってはいま得た見えないものの方がこのタイトルに値するもので、ベルトそのものがそのシンボルじゃないかと思っている。大切なものなので、誇りをもってこれからの人生を懸けてこのベルトを掲げていく」

 大阪城ホール大会のメインはオカダvsケニーによるIWGPヘビー級選手権試合、昨年は60分フルタイムドローになったことを受けて、時間無制限3本勝負という過酷なルールとなったが、新日本で3本勝負が試合が行われたのは、昭和62年10月25日両国で行われた藤波辰己vs長州力以来、またシングルでのタイトル戦では昭和53年7月27日日本武道館で行われたボブ・バックランドvsアントニオ猪木のWWWFヘビー級選手権以来となり、またIWGPになってからは3本勝負がルールとして使われるのは初となる。

 序盤は互いにじっくりとしたグラウンド、読み合いでスタート、互いに1本先取狙いでエンジンを全開にして短期決戦に来るのではと思っていたが、意外なスタートとなった。ケニーの片翼の天使狙いをオカダがロープを掴んで場外へもつれ合ったところで試合が動き出し、オカダがケニーを鉄柵外へ出すと、鉄柵越えのクロスボディーを狙うが、ケニーはVトリガーで迎撃し、更にイスの上に柵をセットして、その上にオカダを投げつける。首を痛めたオカダの首を狙い撃ちにして先手を奪うも、オカダはフラップジャックですぐ自分のペースへと引きずり込み、カウンターバックエルボー、串刺しバックエルボー、トーキック、DDTと畳みかけた後でコブラホールドで絞めあげ、逃れたケニーもオカダを場外へ落とし、プランチャを放っても、オカダがかわすとすぐさまプランチャを発射する。
 リングに戻ると再び読み合いから、ビックブーツを狙うオカダの足をキャッチしてフランケンシュタイナーを決めると、エプロンに座り込むオカダの背後からケニーがスライディングキックで鉄柵外へ出し、スワンダイブのプランチャを発射、リングに戻ってからコタロークラッシャー、蒼い衝動式牛殺し、ショートレンジのニー、しかしリバースフランケンシュタイナー狙いは、オカダがロープを持っていたためスっぽ抜けてしまうと、ジャーマンからレインメーカーを狙うが、後ろ向きに走ってオカダをコーナーにぶつけて逃れ、雪崩式ドラゴンスープレックスを狙うが、逃れたオカダはエプロンにケニーを連行して、エプロン上でのツームストーンパイルドライバーを敢行する。
 オカダはエプロンでやっと立ったケニーにロープ越しのジョンウーを敢行、場外まで吹き飛んだケニーは鉄柵に脇腹を直撃させてしまい、これを逃さなかったオカダはケニーの脇腹を攻め、リングに戻ってミサイルジョンウーを発射、ダイビングエルボードロップからレインメーカーポーズを取るが、隙を突いたケニーは高速ドラゴンスープレックスで場外へ出し、ノータッチトペコンを発射する。
 リングに戻ったケニーはオカダの後頭部めがけてミサイルキック、そしてレインメーカーを狙うオカダにVトリガーを浴びせてからクロイツラス、Vトリガーから片翼の天使狙いは、後ろに着地したオカダがドロップキック、正面からドロップキックと畳みかけ、レインメーカー狙いはケニーがVトリガーで迎撃、リバースタイガードライバー狙いはオカダがフランケンシュタイナーで切り返してツームストーンパイルドライバーで切り返すと、レインメーカーを狙ったところでケニーが回転エビ固め、しかしオカダが切り返して丸め込み3カウントを奪い、オカダが1本を先取する。
 
 2分のインターバルはオカダは寝転がってスタミナの回復を図り、ケニーはセコンドの飯伏幸太のアドバイスを受けるが、オカダもエビ固めという省エネ的なフィニッシュを使ったせいか、すぐ回復したかのように笑みを浮かべ、ケニーは激しい動きが多かったせいか疲れが見え始める。

 2本目開始と同時にケニーが突進も、迎撃したオカダはコーナーにケニーをセットしてドロップキックを発射、場外に落ちたケニーの首を攻め、ケニーの鉄柵を使ってのムーンサルトアタック狙いを突き飛ばしたオカダは鉄柵を使ってのハングマンDDT、リングに戻りダメージやスタミナの消耗の激しいケニーをパンチ、チョップと敢えて打たせてから、突進するケニーをビックブーツで迎撃、更にコブラクラッチで絞めあげ、ケニーのスタミナを奪いにかかるが、消耗の激しいケニーにこの技はキツイ。
 ケニーはスタナーで逃れると、ヘッドロックを狙うオカダにバックドロップ、場外に逃れところでエプロンめがけてバックドロップ、倒れるオカダの上にテーブルをセットして、その上にエプロンからダイビングフットスタンプを敢行、オカダも脇腹に大ダメージを負い、リングに戻るとオカダのセントーンを剣山で迎撃したケニーはカミカゼ狙いは、着地したオカダがヘビーレイン、ジョンウーでコーナーまで吹き飛ばしてからダイビングエルボー狙いは、ケニーが逆水平で阻止し、雪崩式蒼い衝動を決める。
 ケニーはカミカゼからムーンサルトプレスの連続技は、オカダが剣山で迎撃してヨーロピアンアッパーカット、フラップジャック狙いはケニーが逃れてスイングDDT、エプロンに逃れたオカダに、リング下にセットされていたテーブルめがけての断崖式ドラゴンスープレックス狙いは、ロープを掴んだ阻止しも、リング下に落ちたケニーはテーブル貫通片翼の天使を狙い、逃れたオカダは場外でのレインメーカーを狙うと、ケニーは切り返して場外リバースフランケンシュタイナーを敢行する。
 ケニーがリングに戻ると、後から戻るオカダにVトリガーを炸裂させ、片翼の天使を狙うが、切り返したオカダはレインメーカーも、かわしたケニーは無双で叩きつけ、エルボー合戦から背後にまわってドラゴンスープレックスも、すぐ起きたオカダはドロップキック、だがケニーもドロップキックで応戦し、ドロップキックを狙うオカダにスパインボムで迎撃してからVトリガー、リバースタイガードライバー狙いはオカダがエビ固めで切り返し、エルボースマッシュから突進はケニーが振り向き様を狙ってVトリガー、垂直落下式リバースタイガードライバー、Vトリガー、片翼の天使で3カウントを奪い、タイスコアに持ち込む。

 2分間のインターバルの間は、またオカダは倒れこんだままスタミナの回復を図り、ケニーは飯伏のアドバイスを受けつつ介抱を受ける。

 3本目の開始と同時に、ケニーがまだ立ち上がれないオカダに背後からVトリガーを浴びせると、早くも片翼の天使を狙うが、逃れたオカダがこの試合で初めてレインメーカーを炸裂させるが両者ダウン、ツームストーンパイルドライバーを狙ったところで50分経過となり、ケニーも切り返そうとするが、ダメージとスタミナの消耗で上げることが出来ない、それでもオカダはエルボーからドロップキックを狙うが、ケニーが倒れこんで自爆となり、ケニーはパワーボムを狙うが、オカダがフランケンシュタイナーを狙うと、堪えたケニーは2代目BULLET CLUBのリーダーであるAJスタイルズの技、スタイルズクラッシュを決めると、AJスタイルズコールが巻き起こる。
 ケニーはコーナーに持たれるオカダの背後からVトリガーを決めると、片翼の天使を狙うが、オカダがツームストーンで切り返しを狙い、ケニーも切り返すと人でなしドライバーで突き刺し、エプロンにまで上がった飯伏はケニーに「チャンス!」と声をかけ、ここ一番で出すフェニックススプラッシュを投下するが自爆となってしまう。
 オカダは背後からドロップキック、ツームストーンパイルドライバー狙いは、着地したケニーがVトリガーを発射、ショートレンジのVトリガーを連発するが、3発目はキャッチしたオカダはドロップキックを連発、レインメーカーが炸裂も、スタミナの消耗が激しいせいか威力がなく、両者はそのままダウンとなる。
 精も根も尽き果てたようになった両者はエルボー合戦、ケニーは頭突きを打ち込む、しかしオカダを立たせようとしたところで、オカダがレインメーカーを炸裂させ、手を放していない状態で再びレインメーカーを炸裂させる。
 60分が経過、自分も長年生でプロレスを見てきたが、60分を越える試合を見たのは初めてだ。オカダはレインメーカーを狙うが、かわしたケニーは連続ジャーマン、しかし3回目はオカダが背後にまわってジャーマンからレインメーカーを狙うが、かわしたケニーはリバースフランケンシュタイナーを決め、レフェリーにしがみついて立ったケニーはVトリガーを狙うが、オカダはドロップキックで迎撃する。
 オカダはレインメーカーを狙うが、かわしたケニーは片翼の天使も、決めるだけで精一杯だったのかカバーできない、両者ダウンの後で先に立ったケニーはVトリガーを決めると、片翼の天使を決め3カウントを奪い、念願だったIWGPヘビー級王座を奪取した。

 試合後にはセコンドの飯伏だけでなく、なかなか関係が修復できていなかったヤングバックスまで駆けつけて王座奪取に成功したケニーを祝福、4人で大団円となり、ケニーが日本語、英語でのアピールの後で、Codyが駆けつけ、ヤングバックスはこの輪に加わるようにアドバイスするが、Codyは背を向けて去っていった。
 オカダの誤算はケニーの粘りとスタミナの消耗、そしてダメージ…オカダもしっかりスタミナの配分を計算に入れていた上で、試合を進めていたと思う。しかし時間が経つにつれて両者の体が重圧がかかったように重くのしかかり、特に動きの激しいケニーのスタミナの消耗は激しかったが、オカダもケニーの技を受けた分ダメージも蓄積されていった。
 終盤の両者は間違いなく真っ白な灰になっていた、ケニーが最後の力を振り絞って、オカダを仕留めた。昨年は引き分けになったことで観客が真っ白な灰になったが、今年はオカダが真っ白な灰となってしまった。

 そしてケニーは路上プロレスでカナダのインディーから流れ着き、DDTを経て、新日本にたどり着き、遂に頂点まで到達してしまった。はっきり言ってDDT関係者やBULLET CLUBの面々も、ここまで成り上がるとは思わなかったのではないだろうか、しかし今日の試合は新日本の頂点に立つまでには簡単ではない、それを表すような試合でもあり、ケニーは試練に打ち勝って頂点にまで上り詰めた。
 バックステージでは飯伏、ヤングバックスと共にゴールデンELITEを結成を宣言、Codyとの和解を要望したが、Codyはその輪に背を向けることで事実上拒否した。ケニーとCodyの方向性は違うことは完全に露呈してしまった。ヤングバックスとの関係は修復しても、BULLET CLUB内の内紛は修復したわけでない、ゴールデンELITEを結成されたことでBULLET CLUBの方向性はまた大きく揺らぎ始める可能性も否定できない。

 最後に試合時間も合計すると64分50秒と60分越え、あと10秒で昭和51年7月17日、北九州で行われたジャンボ鶴田vsビル・ロビンソン戦に並ぶところだった(1-1でフルタイムも、5分間延長)、つくづく長時間による三本勝負はハードなものであることを改めて痛感させられた。

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